庭の木を眺めていて、「この枝、少し伸びたな」と気づくことはありませんか。
春に芽が出て、葉が広がり、枝が伸びる。普段は何気なく見ている庭木も、自分で一度手を入れてみると、その変化が気になってくるものです。
「あのとき切ったところから、こんなふうに伸びたんだ」
そうやって木の変化を見ていくことに、自分で剪定する面白さがあると思っています。
長尾アートガーデンでは、庭木のお手入れを承っています。一方で、「ご自身で手入れできるようになりたい」という方のお手伝いも、大切にしています。
毎日見られることは、庭の持ち主の強みです
現在、スタッフの松本に剪定を教えながら、現場で一緒に作業しています。
植木屋はいろいろな庭に伺います。樹種だけでなく、日当たりや木の育ち方、これまでの剪定、お客様が望む姿も違うので、たくさんのケースを学ばなければなりません。
そのなかで、特に大切なのが、切った後の枝の伸び方を知ることです。
その場で形が整っていても、次にどう伸びるのかが分からなければ、その後の姿を見越した手入れはできません。「去年、ここを切った。その結果、今年はこうなった」という経験を、少しずつ積み重ねていきます。
ご自宅の木なら、その変化を毎日見ることができます。これは、とても恵まれた条件です。
いろいろな樹種を一度に覚える必要もありません。まずは庭にある一本を見て、その木の育ち方を知っていけばいい。私も、自宅の木を日々見ながら、その変化を確かめています。
木の一年を知ると、手入れが身近になります
ご自身で剪定してみたい方に、まずお伝えしたいのは、木の成長のリズムを知ることです。
春の芽吹き、枝葉が伸びる時期、成長が落ち着く時期。木にも、一年のなかで動きがあります。常緑樹も、ずっと同じ葉を付けたままというわけではなく、新しい芽や葉を出しています。
ご自宅の木は、いつ芽が出て、いつ枝がよく伸びるでしょうか。花が咲く木なら、花やつぼみの様子も見てみてください。
剪定の時期は、そうした木の性質と関わっています。落葉後の休眠期に大きな剪定を行う落葉樹もあれば、常緑樹や花木のように、別の時期を選びたいものもあります。樹種や地域、木の状態に合わせて考えることが大切です。
夏に枝が伸びると、つい何度も切りたくなるかもしれません。ただ、強く切ることで再び勢いよく枝が出たり、木に負担がかかったりすることもあります。伸びた分をその都度大きく切る前に、「この木は今、どんな時期なのか」と考えてみてください。
剪定を、感覚を使う時間にしてみる
私は、どちらかというと感覚を大切にする人間です。
木の前に立って、枝の流れや全体のバランスを見る。「この枝を残した姿はどうだろう」「少し枝を透かしたら、どんな印象になるだろう」。そんなふうに感じながら手を動かす時間が、剪定にはあります。
木に合った時期や切り方の基本を押さえたら、その先では、自分の感覚も楽しんでみてほしいと思います。
普段、考えたり判断したりすることの多いお仕事をされている方にとっては、庭で木に向き合う時間が、いつもと違う感覚を使うひとときになるかもしれません。
自分が心地よいと思う姿を探し、手を入れ、その後の変化を見る。剪定は、感性を養いながら木と付き合う趣味にもなると思っています。
切り方は、ご自宅の木を見ながら
もちろん、どこをどう切るかには、樹種ごとのコツがあります。
最初から一人で、すべてを判断できるようになる必要はありません。「この木はいつ切るのか」「この枝を切ったらどう伸びるのか」。ご自宅の木について、一つずつ知っていけば大丈夫です。
長尾アートガーデンでは、剪定作業に合わせて、お手入れの方法をご案内することもあります。やり方を知りたい方には、実際の木を見ながらお伝えしています。
これから木を植える場合も、育てた先のことまで考えて選びたいものです。日当たりや植える場所の広さ、将来の大きさ、成長の速さ。それらが暮らしに合っていると、その後も付き合いやすくなります。
買うときの小ささや値段だけで決めず、数年後にどんな姿になるのか、自分がどのくらい手をかけられるのかも想像してみてください。
毎日見ている一本の木を、少し詳しく知ってみる。そこから、庭の楽しみ方が広がることもあると思います。
ご自身で手を入れた木の、新しい芽を見つける。そんな喜びを、多くの方に感じてもらえたらうれしいです。

↑モクレンの花芽 前の年の夏から翌春の開花に向けて準備が進む

↑桜の木のヤゴ 幹の更新のサイン?

↑当社剪定前後の写真 オリーブ このサイズでしたら小さいハシゴで作業できます

↑代表の長尾の作業風景です★
