新宿の住宅地の土地は、1平方メートルあたり約113万円と言われます。
そんな場所に木を植えると考えると、とても贅沢なことだと感じます。
しかも、木は家具やエクステリアと違って、しつらえた時の大きさのままではありません。
新しく植える木は、おおよそ樹齢3〜10年程度のものが多いのですが、当然そこからさらに成長していきます。
では、大きくなったら切ればいいのか?
もちろん剪定は、木を健康に保つためにも必要な作業です。
ただ、狭い場所に植えた木を、無理に小さく維持するために何度も強く切り詰めることは、植物にとって大きな負担になる場合があります。
私はそれを、狭いカゴの中で大きな鳥を飼うようなものだと感じています。
本来もっと大きく育つ木を、限られた空間に押し込めてしまう。
それは果たして、木にとっても人にとっても幸せなことなのでしょうか。
私どもも、ご相談いただいたからには、なるべくご要望にお応えし、施工させていただきたいと考えています。
ただ、先日もお話を伺えば伺うほど、「これはちょっと無理があるな。将来、お客様の悩みの種になってしまうのではないか」と感じるご依頼がありました。
結果として、その植栽はお断りすることにしました。
植物を植えたい、身近に緑が欲しいというお気持ちは、私もよく理解できます。
だからこそ、植えたあとに困るようなことは、できるだけ避けたいと思っています。
例えば、地植えが難しい場所であれば、大きめのプランターを使うことも選択肢の一つです。
木も人も、健康で心地よく過ごせる環境をつくること。
木を植えるという仕事は、ただ植物をその場所に配置することではなく、その先の成長や暮らしまで考えることだと思っています。
木と人が無理なく付き合える形を、これからも一緒に考えていけたらと思います。

ヒメシャラ・センリョウ・ヒューケラ他
当社施工
長尾アートガーデン
代表 長尾崇史
